森はブナにおおわれて




    森はブナにおおわれて

    更に奥へ進む。
    山は身近に、そのふところに飛び込
んでしまったようにすら思えてくる。
    祝瓶山は祖父のように、ブナの木は
母のように、杉林はまた隣人のように
思えるし、見えてもくる。
    ブナにおおわれている森は不思議な
世界である。

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